10. 設定XMLファイル(ZVDesktop_Config.xml)の記載例¶
本章では、設定XMLファイル(ZVDesktop_Config.xml)の設定で、多くのお客様にご利用頂いている設定の設定例について記載します。
設定XMLファイルの詳細は、別マニュアル「ZVD_Ver1.3_XMLファイルによるカスタマイズ.pdf」に詳細が記載されています。ZenmuTechのWebサイトよりダウンロード可能です。
10-1. 仮想ドライブに移行するフォルダーの設定方法¶
ZENMUモードで仮想ドライブを作成時は、フォルダーを最大20個まで仮想ドライブに移動可能です。本機能はWindowsの 「 ジャンクション(Junction)」 機能を利用して実現しています。
移動出来るフォルダーは ログオンユーザーでアクセス(コピー、削除)出来るフォルダーのみとなります。
設定XMLファイル(ZVDesktop_Config.xml)に設定後、仮想ドライブ作成時の「詳細設定」画面で「設定XMLファイルに指定されているフォルダー」にチェックが入っている必要があります。詳細は (2) 詳細設定 をご参照下さい。
移動対象のフォルダーは「Z:\Users\[username]\Junction\」 配下に移動され(仮想ドライブがZドライブの場合)、移動元のフォルダーにはジャンクションが作成されます。
(1) Microsoft Outlook - フォルダーを仮想ドライブに移動する場合の設定方法¶
Microsoft Outlook 2016以上のOutlookデータフォルダー「%LOCALAPPDATA%MicrosoftOutlook」を仮想ドライブの「Z:\Users\[username]\Junction\Outlook」に移動し、OutlookのOSTファイルが仮想ドライブ上で正常に読み込め、Outlookが動作することを確認済みです。Outlook側の設定変更は不要です。
Outlookフォルダーを仮想ドライブに移動する場合は、設定XMLファイル(ZVDesktop_Config.xml)に以下のような記載(ハイライト部分)を行います。
詳細は「ZVD_Ver1.3_XMLファイルによるカスタマイズ」をご参照ください。
Outlookのフォルダーは検証済みですので問題なく仮想ドライブへ移動可能です。その他のアプリケーションのデータフォルダー等を仮想ドライブに移動したい場合は、お客様で検証をお願いしております。既定のフォルダーを移動すると動作しない仕様となっているアプリケーションも存在するためご注意の上検証し、設定XMLファイルの設定を行ってください。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <ZVDesktop > <Log> <SavePeriod>30</SavePeriod> </Log> <Operation> <JunctionFolders> <Junction name="Outlook2016" source="%LOCALAPPDATA%\Microsoft\Outlook" target="Outlook" /> </JunctionFolders> </Operation> </ZVDesktop>
10-2. OneDrive - フォルダーを仮想ドライブに移動する場合の設定方法¶
OneDriveのキャッシュフォルダーを仮想ドライブに移動する場合は、設定XMLファイル(ZVDesktop_Config.xml)に記載が必要となります。
OneDriveを利用している状態で「詳細設定」-「エクスプローラー上で非表示、アクセス禁止にするドライブ」-「コンピューター内蔵のハードディスクのドライブ」にチェックを入れて仮想ドライブを作成した場合( (2) 詳細設定 参照)、OneDriveのフォルダーパスはデフォルトのCドライブ配下のままとなるため、仮想ドライブでOneDriveのフォルダーを利用することが出来なくなります。
仮想ドライブの作成後、OneDriveのフォルダーをZVDの仮想ドライブに移動するために、以下の作業を行ってください。
(1) OneDriveの同期を停止¶
(2) OneDriveへの再ログイン¶
(3) OneDriveフォルダーの場所の変更¶
「詳細設定」-「エクスプローラー上で非表示、アクセス禁止にするドライブ」-「コンピューター内蔵のハードディスクのドライブ」にチェックを入れて仮想ドライブを作成した場合( (2) 詳細設定 参照)、「場所の変更」をクリックすると以下のメッセージが表示されます。これは、Cドライブがエクスプローラー上で非表示、アクセス禁止になっていて利用できないことにより、Windowsにより表示されるエラー画面となりますが、Windowsの仕様であり問題ありません。
「OK」をクリックし、エラー画面を閉じてください。エクスプローラーが起動し、移動先のフォルダーの選択が可能になります。
ここでは、仮想ドライブ(Zドライブ)フォルダーを選択します。「フォルダーの選択」をクリックします。
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(4) OneDriveを仮想ドライブ上で利用¶
(5) 注意事項:OneDrive側でのバックアップの禁止¶
OneDriveは、「デスクトップ」「ドキュメント」「写真」の3つのフォルダーをOneDriveで同期する機能がありますが 決して設定しない 様にご注意ください。
注釈
「バックアップの開始」は決してクリックしないでください。ZVDはデスクトップフォルダー等のWindowsの既知のフォルダーを稼働ドライブに移動する際、レジストリキーを変更します。OneDriveでの「バックアップを管理」でバックアップを開始してしまうと、OneDriveがデスクトップフォルダー等を移動する際にレジストリキーを変更してしまい、仮想ドライブ運用中および削除時に様々な問題が発生してしまいます。設定を行ってはいけない、同期の設定方法は以下の手順です。タスクトレイにあるOneDriveのアイコンをクリックした後、下段の「その他」をクリックし、表示された画面から「設定」-「バックアップ」-「バックアップを管理」をクリックすると、フォルダーのバックアップを開始する画面が表示されます。画面右下の「バックアップの開始」をクリックすると、「デスクトップ」、「ドキュメント」、「写真」の3つのフォルダーがOneDriveフォルダーに追加され、バックアップされます。
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(6) 設定XMLファイル(ZVDesktop_Config.xml)記載方法¶
仮想ドライブ上でOneDriveを利用する際には、設定XMLファイル(ZVDesktop_Config.xml)に以下のような記載(ハイライト部分)を行います。
これは、マウント中に外部ストレージが切断され仮想ドライブが利用できなくなった後、外部ストレージが再接続され再マウントする際、およびフルバックアップ後に、OneDriveが動作を停止してしまうことを防ぐためのものです。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <ZVDesktop > <Log> <SavePeriod>30</SavePeriod> </Log> <Operation> <RunCommand timeout="60000"> <ReMountBefore> <RunApp param="false" wait="true" check_exitcode="false">taskkill.exe /IM OneDrive.exe /F</RunApp> </ReMountBefore> <ReMountAfter> <RunApp param="false" wait="false" check_exitcode="false">%LOCALAPPDATA%\Microsoft\OneDrive\OneDrive.exe</RunApp> </ReMountAfter> <MountBefore> <RunApp param="false" wait="true" check_exitcode="false">taskkill.exe /IM OneDrive.exe /F</RunApp> </MountBefore> <MountAfter> <RunApp param="false" wait="false" check_exitcode="false">%LOCALAPPDATA%\Microsoft\OneDrive\OneDrive.exe</RunApp> </MountAfter> </RunCommand> </Operation> </ZVDesktop>
10-3. VPNクライアント - ZVDスタート画面に表示する場合の設定方法¶
仮想ドライブをZENMUモードで作成した際、Windowsログイン直後のZVDスタート画面でVPN認証を行うには、ZVDスタート画面でVPNクライアントを表示する必要があります。
Windowsログイン直後のZVDスタート画面でVPNクライアントソフトウェアを表示する際には、設定XMLファイル(ZVDesktop_Config.xml)に以下のような記載(ハイライト部分)を行います。 (本例はVPNソフトウェア Pulse Secureを使用した場合)
これは、ZENMUモードでマウント前にVPN認証が必要な場合に、VPNクライアントをZVDスタート画面で起動するためのものです。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <ZVDesktop > <Log> <SavePeriod>30</SavePeriod> </Log> <Operation> <RunCommand timeout="60000"> <ZenmuModeLogon> <RunApp param="false" show="true" wait="false">"C:\Program Files (x86)\Common Files\Juniper Networks\JamUi\Pulse.exe" -show</RunApp> </ZenmuModeLogon> </RunCommand> </Operation> </ZVDesktop>