2025年07月23日

ライフデザイン・カバヤ株式会社-ZENMU Virtual Drive 導入事例-

ライフデザイン・カバヤ株式会社-ZENMU Virtual Drive 導入事例-

秘密分散により躍進する事業を
個人情報の漏えいリスクから守る

岡山県を本拠に全国1都8県で建設事業を展開するライフデザイン・カバヤ。同社では、営業担当者などが使う社用端末の情報漏えい対策として「ZENMU Virtual Drive」を導入した。これにより、万が一、端末が盗難・紛失しても端末から意味あるデータ(=情報)が流出してしまう可能性をゼロに近づけることに成功している。

導入前の課題

  • 社用端末のセキュリティ対策が不十分で、情報漏えい対策の強化が急務となった
  • VDI環境は導入コストが高く採用の候補から外さざるを得なかった
  • VDIの代替としてデータレスのソリューションの導入を検討したが業務に使用している文書管理系アプリとの相性が悪く採用には至らなかった

導入後の効果

  • 端末に保存した情報の無意味化と分散化によって端末からの情報漏えいリスクを大幅に低減
  • 情報漏えいリスクを大幅に低減させながら、業務効率を維持できるセキュアFATクライアントの環境を実現
  • 社員のセキュリティ意識が向上し、端末の紛失・盗難事故の抑制力がこれまで以上にアップ

ZENMUの選定理由

  • 秘密分散技術により「意味あるデータ」がどこにも残らない状態がつくれる先進性
  • XMLを使った設定により、文書管理系アプリや「Microsoft OneDrive」など、既存業務環境との連携を可能とする柔軟性

導入の背景

情報漏えいリスクの高さに気づく
ライフデザイン・カバヤは、人に優しい「木」の特徴を生かした戸建て住宅の施工・販売を中核の事業としながら、リフォーム事業、不動産事業、特建事業(住宅以外の建物の事業)、新建材「CLT(Cross Laminated Timber)」を使ったフランチャイズ(FC)事業など、多彩な事業を手がける企業だ。戸建て住宅の着工件数が全国的に下降線をたどる中でも、同社の売上高は右肩上がりに伸び続け、2025年7月時点で岡山県を中心に8県1都で事業を展開し、約550名の従業員を擁するに至っている。
そうした同社の特色について、IT戦略部 部長の柳井 正隆氏は「最大の強みは、お客様満足度の高さです。実際、当社が手がける案件のうち55%がお客様の紹介によるものです」と明かす。加えて、同社では近年、昨年発売となったオリジナル構法「CLTハイブリッド構法」(*1)の戸建て住宅販売に力を注ぎ、業界での注目を集めている。同構法で建てられた住宅の耐震強度はきわめて高く、震度5~7クラスの揺れを連続70回受けても構造体に大きな損傷はなく、簡単な補修・補強でそのまま住み続けることができる。
このように発展と成長を続ける中で、同社が直面した課題の1つが、社用端末から情報が漏えいするリスクの高さだ。その点について柳井氏は次のように振り返る。
「当社では、社外でお客様の個人情報を確認するケースが多くあります。私は前職でIT製品の普及・セキュリティ対策に携わり、2021年に当社に入社して以来、端末の紛失・盗難によってお客様の大切な個人情報を漏えいさせないためには、どうすればよいかとさまざまな対策ツールの検証を進めてきましたが、ようやく安心できる仕組みにたどり着きました」
こうして柳井氏が採用したソリューションが、ZENMU Virtual Driveである。

柳井 正隆氏

ライフデザイン・カバヤ株式会社
開発本部
IT戦略部 部長
柳井 正隆氏

*1 CLTハイブリッド構法の参考URL:https://lifedesign-kabaya.co.jp/technology/shock-resistance.html

導入の決め手

秘密分散の安全性を高く評価
柳井氏によれば、当初はZENMU Virtual Driveではなく、あるベンダーのデータレスのソリューションの導入を検討していたという。これは、サーバにデータ(ユーザーデータ)を保存し、端末に残さないようにする仕組みだ。
ただ、その製品は同社が全社的に使用する文書管理系アプリとの相性が悪く、不具合を生じさせていた。ゆえに、同社ではデータレスPCソリューションの導入を断念。代わりとなる製品を探す過程で、同社を担当しているIT企業の営業から紹介を受けたのがZENMU Virtual Driveだった。柳井氏は2022年末から本製品の検証をスタートさせ、2カ月後に導入を決めたという。その決定要因を同氏は次のように明かす。
「ZENMU Virtual Driveの魅力は、秘密分散技術によって、意味あるデータがどこにも存在しない状態がつくれる点です。これは、情報漏えい対策として、データレスPCよりも安全性が高い仕組みといえました。また、ZENMU Virtual Driveを通じて端末とクラウドに分散保存されたデータの分散片がそろわない限り情報は復元できません。ゆえに、端末の紛失・盗難が発生し、万が一その認証が突破されたとしても、当該端末からクラウドへのアクセスを遮断するだけで情報漏えいが阻止できます。つまり、単純なディスクの暗号化のように、端末の認証が突破されるだけで情報が抜き取られる心配はないわけです。しかも、導入してもFATクライアントである社用端末の処理性能には負の影響がほとんどありません。このような情報漏えい対策は他に例がありませんでした」
さらに、XMLベースでさまざまな設定が柔軟に行えることも、同社がZENMU Virtual Driveを評価したポイントだ。
「当社では、XMLベースの設定を通じて、WindowsのCドライブに保存される文書管理系アプリのデータを(Windowsのジャンクション機能を使い)ZENMU Virtual Driveの仮想ドライブへと移行させたほか、ZENMU Virtual Driveと『Microsoft OneDrive』との連携も実現しています。また、端末に対するマルウェア感染の調査が緊急で必要になる場合に備えて、ネットワーク切断からZENMU Virtual Driveが使用不能になるまでの時間を独自に引き延ばしたりもしています。こうした設定がXMLで柔軟に行えることもZENMU Virtual Driveの優位性です」(柳井氏)
同社におけるZENMU Virtual Driveの検証は、本社と本社近隣の住宅展示場で働く25名の従業員が参加するかたちで実施され、Microsoft OneDriveとの連携など、さまざまなパターンでの動作が点検された。結果として、ZENMU Virtual Driveが全ての課題をクリアできることが確認され、本格導入へと至った。

導入の効果

全拠点への展開と運用の定着に成功
同社では、2023年からZENMU Virtual Driveの段階的な導入をスタートさせ、2025年6月時点で社用端末300台以上にZENMU Virtual Driveを導入し、それらの端末(=セキュアFATクライアント)の全社的な配布を完了させている。端末の配布に際しては、ITに関する知識の浅い従業員でもZENMU Virtual Driveを導入したセキュアFATクライアントを適切に、かつ戸惑うことなく使えるようにするマニュアルもセットで配布している。同マニュアルは同社が独自に編纂したもので、PC画面ショットを多用し、かつ、ITの専門用語を極力排した分かりやすいつくりになっている。
こうしてZENMU Virtual Driveを使ったセキュアFATクライアントを全社的に展開できたことで「社用端末からの情報漏えいリスクが大きく低減され、かなりの安心感が得られています」と柳井氏は付け加える。その上で、ZENMU Virtual Drive活用の今後についてこう展望している。
「当社の従業員は増え続けており、ZENMU Virtual Driveを導入すべき社用端末はさらに増えていくと見ています。また、ZENMU Virtual Driveの社内的な活用が進展したことで、セキュリティの重要性への社内的な理解が深まっています。これにより、システムと人の両面で情報漏えい対策がなお一層強化されていくと期待しています」

大地震に耐え抜く次世代の耐震性能

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会社プロフィール

会社 ライフデザイン・カバヤ株式会社
ライフデザイン・カバヤ株式会社
HP https://lifedesign-kabaya.co.jp/
本社住所 岡山県岡山市北区中仙道2丁目9-11
代表者 代表取締役社長 窪田 健太郎
従業員数 524人(2025年4月現在)
業務内容 注文住宅・分譲住宅の設計・施工・販売、リフォーム事業、不動産事業、特建事業、新建材CLTを活用したFC事業

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